1月21日の近江牛セリです。さすが年明けも1月後半ともなれば出荷も少なく6頭の上場です。購買者も少なく、それでも落札価格はそこそこというアンバランスさがいまいち解せませんが、当店は後藤さんと木下さんの枝肉を落札。


木下
出荷者:木下幸雄
近江八幡市大中町
性別:雌
滋賀県(自家産)
北国茂-照長土井-幸豊土井
個体識別番号:1206768510


後藤
出荷者:後藤喜雄
出荷者住所:滋賀県近江八幡市大中
性別:去勢
素牛の導入元:滋賀県(自家繁殖)
血統:北仁-第2安鶴土井-安美土井
個体識別番号:1217185719

上の2枚の写真は、枝肉を落札後、カットした写真です。空気に触れていないため暗赤色をしています。

詳しくは・・・

肉色素の分子の中で生肉の肉色に閃係するのは鉄の状態です。鉄には2価の状態とそれが酸化してできる3価の状態があります。そして肉色素の中心にある鉄には6本の手があり,そのうちの5本の手はすでにふさがってしまっていて,6番目の手に何が結合するかによって肉色素の形が決まります。普通の食肉では3種類に変化した形の肉色素が存在し,これらが混在する割合によって肉の色調が決まります。

新鮮肉の酸素に触れた表面の鮮赤色は6番目の手に酸素が結びついた酸素型肉色素のためです。この肉を切ってみると,内部の酸素の少ない部分は暗赤色を呈していますが,これは還元型肉色素といって6番目の手があいている形によるものです。この暗赤色の肉を空気にさらすと,あいている手が酸素と結び付き酸素型肉色素が増えて鮮赤色に変化していきます。ちょうど花が開いていくように明るい,美しい色調に変化していくので,ブルーミング(blooming)と呼ばれています。【引用図書:今さら聞けない肉の常識 平野正男/鏡晃 著 食肉通信社】



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左記の写真はセリ前に撮ったもので、左側のロース断面です。空気に触れた状態のため暗赤色から鮮やかな朱色に変化しています。